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- 2024/2/8
- コラム
『見やすい資料のデザイン図鑑』で資料作成のポイントを勉強してみた
- O様
お初にお目にかかります。
初めてのデザイナーブログ登場で緊張しております。
時に、仕事やプライベートで資料を作ることがあると思います。
「何かまとまらない」
「伝えたいことがうまく伝えられないな」
と思うことが私は何度もありました。
そこで伝わる資料の作成方法を勉強し、チームのFRKで共有したことをご報告します。
今回「シーンごとにマネして作るだけ!見やすい資料のデザイン図鑑」を使用して勉強しました。
1.何よりも先に全体の「型(ルール)」を決める
まずは基準となるルールを決めることが肝心です。
資料を新規作成したらそのまま作らず、ルールを決めましょう。
パワーポイントの場合は、最初にスライドマスターで型を作ります。
ルールを決めずに思い付きで作るとだいたい失敗することが多いです。
そして後からこうすればよかった!と気づいた時には時すでに遅し。
修正が発生して二度手間に…
目的を達成する為に、戦略的に資料を作っていきましょう!
①上下左右は余白をとる
②テキストの装飾はルールを決めておく
③繰り返し使うものは全てルール化する
2.余白感覚を身に着ける
余白と言われても…余白って難しいです!
ちなみに、デザインの「4つの基本原則」をご存知でしょうか。
(1)近接 (2)整列 (3)強弱 (4)反復
この「4つの基本原則」を意識するだけで、見やすく分かりやすい資料が作れるはずです。
「4つの基本原則」については下記記事で詳しく紹介されています。
この「4つの基本原則」を念頭に置き、こちらの画像をご覧ください。
余白がないとかなり見づらく感じると思います。
なぜ余白がないと見づらいのか
①見出しと本文の関連性が不明
基本的に、近くにある情報同士は関連性が高い情報だと認識されます。
Beforeの場合、見出しと本文の間に余白がなく、どこが関連した情報なのかパッと見て判断がつかないと思います。
②情報のカタマリが不明で情報が混同している
情報同士で余白がないため、窮屈な印象を持つのではないでしょうか。
余白がないと、関連していない隣り合った情報も関連しているように見え、全体的に情報のカタマリが判別しづらく、読みづらくなります。
③不自然な空白がある
無駄な余白があると「もっと情報を足さないといけない」感覚に陥ります。
余白が気になって、まったく関係のない不要な挿絵を入れたくなってしまう可能性があります。
適切な余白を入れましょう
①情報のまとまりが分かるよう、見出しと本文の間に余白を入れる
見出しと本文の間に余白を設けると、情報のまとまりが分かりやすくなります。
余白があることで見出しを大きくしなくても、見出しと本文の差別化ができます。
②情報のグループが分かるように視覚化する
適度な余白があると、囲み線などを使わなくても情報のカタマリが視覚的に明確になります。
囲み線など余分なオブジェクトを追加しすぎると、情報過多で煩雑になりがちです。
適切な余白は、ゆとりがある美しい印象を与えられます。
③インデントや行間をそろえる
リスト化している場合は、「・」の部分でインデントをそろえると、情報のまとまりが分かりやすく読みやすくなります。
全体的に、最初に決めたルールに則って行間もそろえて作成しましょう。
このような余白の考え方があれば、「これ以上は情報を載せられない」と考えるので、別の表現を考えるきっかけになります。
空白を埋めるための無駄な挿絵はいれず、必要な情報を載せるようにしましょう。
デザインも資料も「情報が適切に伝わる」ことが何より重要です。
余白感を鍛えて、情報が伝わりやすい資料を作るようにしたいです。
3.色は直感ではなく色相環で選ぶ
過去の私は資料を作成する際、デフォルトで用意されているカラーパレットの色をよく使っていました。
資料を作る時に便利で楽なのですが、ルール決めしていないこともあり、資料のページごとに違う色を使ったりあべこべに…
色の役割を決めずに進めると、いろんなカラーを使ってしまってド派手な資料になってしまいます。
また色数が多いと、どこが重要なのか判断がつきづらいです。
色を選ぶ時のポイント
①色数を限定する
ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーを決め、各ページでそのカラーを使用していくようにします。
落ち着いた色と強い色でメリハリをつけることで、まとまった資料を作ることができます。
②色相環の端から少し内側がベター
デフォルトで用意されているカラーパレッドは、色相環の端の鮮やかな色が設定されてることが多いです。
鮮やかすぎると目が疲れてしまうので、鮮やかな色を使いたい時は、少し内側の色を選択すると良さそうです。
4.印象に残すには「数を減らして短くする」
これも良くやっていたのですが、情報をまとめようと必死になり、1つのスライドに情報を詰め込もうとしてました。
メッセージが複数あると情報が多く、読むのに必死で説明に集中できないですね。
メッセージの考え方
メッセージはスライド単位とフレーズ単位で考える必要があります。
◆ スライド単位のメッセージの考え方
- ・1スライドを大きなメッセージのカタマリとして考える
- ・伝えたいことが1つに絞られているかをチェックする
◆ フレーズ単位のメッセージの考え方
- ・1スライドごとに、特にキーになりそうな「いくつかのフレーズ」を考える
- ・そのフレーズよりも短く、シンプルにできているか考える
印象に残すためのポイント
①言いたいことを1つに絞る
言いたいことを一つに絞ることで、シンプルで情報がスッと入ってきやすくなります。
何を伝えたいのかがすぐに分かり、印象に残りやすいです。
②覚えやすいキーフレーズを使用する
キーフレーズが長いと、これもまた情報量が多くて流し読みをしようとしてしまいます。
覚えやすくシンプルな文章を心がけましょう。
③省略しても理解できる文にする
重要なことこそ何回も繰り返したくなりますが、省略できるところは省略しましょう。
意味が分かる部分は積極的に省略し、リスト化や体言止めを用いると良さそうです。
5.ビジネスシーンで活用できそうな例
(1)単なる説明ではなく、特長(強み)を可視化する
Beforeをご覧ください。
一見きれいですが特徴が分かりづらいと思いませんか?
そもそも顧客は実態には興味がありません。
必要な情報を探すために拾い読みし、大事な部分をじっくり読むと思います。
また、「クラウドソーシング」などの聞きなれない専門用語なども伝わりづらさを加速させます。
誰に向けた文章なのかによって変わってくるとは思いますが、誰が見ても分かる表現を心がけたいです。
①関連するイラストやアイコンを使用することでイメージしやすくなる
②「最短3日」「最低1万円」など、具体的な数字で特長を表している
③見出しと本文のジャンプ率を気を付ける
(2)競合と比較して優位な点をアピールしたいとき(表の場合)
サービスや商品について他と比較したい時、どのようにしていますか。
表を使用すると便利ですが、さらに効果的になる一例をご紹介します。
Beforeは自社を目立たせようと赤文字にして強調しています。
強調はされていますが、じっくり見ないと分かりづらく、これだけでは不十分。
何が不十分かというと、まず文字ですべてを説明するのは助長になってしまうことが多く、スケールも違うため比較しづらいです。
また自社を目立たせたい気持ちは分かるのですが、そこだけを目立たせると押し売り感が出てしまいます。
このような場合は、記号化と塗りつぶしでできることが際立ちます。
赤文字でなくても目立たせることはできるんですね!
①背景や文字の色でも比較可能
②スケールを〇△×で記号化する
③自社だけでなく他社も塗る(押し売り感をなくし、信頼感UP)
(3)競合と比較して優位な点をアピールしたいとき(円グラフの場合)
まずはケース1をご覧ください。
優位性をアピールする場合、他をグレーにして目立たせたい部分だけ色をつけると、すっきりとして情報が入ってきやすいです。
また報告書やレポートに関しては、フラットな目線で伝えることが重要です。
ケース2のようにそれぞれ色分けをすると、平等かつ正確な情報が伝えられる印象になります。
(4)説得材料の数値はグラフで視覚的に示す
変化を視覚的に伝えるためにはどうしたら良いでしょうか。
表は便利でまとめやすいですが、表と文章だけで説明するには限界があります。
原因としては、注目点やボリューム感が分かりづらいこと、数値が際立たずイメージがしづらいです。
①吹き出しや色分けで変化を明確にする
②通常時と比較する方法として、通常時の部分にグレーを敷いてみる
③要因や理由、キーワードを示す
資料のデザイン力を上げるために
今回は勉強した一部をご紹介しましたが、上記のことを意識するとグッと見やすい資料になると思います。
資料のデザイン力を上げる為には、まずは良い資料を見てマネをすることが上達への第一歩です。
私も見やすい資料作りにはまだまだ苦戦するので、修行頑張ります!
①まずは良い資料を徹底的にマネ・トレースする(映像として記憶)
②なぜこのデザインなのか理解する(知識として記憶)
③同じデザインパターンが来たとき、何も見ずに作る(記憶として定着)
④上記①~③を繰り返す
⑤まだ見ぬパターンに挑戦する(応用力として定義)
勉強に使用した本
見やすい資料のデザイン図鑑 シーンごとにマネして作るだけ!(森重湧太 著)
今回はこちらの文献を参考に勉強した一部をご紹介しました。
こちらの本にはマネするだけできれいに見えるたくさんのテクニックが紹介されており、大変勉強になりました。
今後も参考にしながら、見やすい資料作りができるように頑張ります!
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